【コ・ワーキングスペース運営】ふじもんさん

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今回は、仙台市のふじもんさんにお話をお伺いしました。

ふじもんさんは仙台市宮城野区でフリーランサーの為のコ・ワーキングスペースを運営されています。

当ウェブメディアは若い人に「世の中には様々な生き方があるんだ」ということを伝えたいという想いで運営しています。

その為、今回の取材の中で、生き方のひとつとして若い人に注目を浴び始めてきたフリーランスという生き方についてぜひ聞いてみたいと思い、いろいろとお話をお伺いしてきました。

ふじもんさんがコ・ワーキングスペースを新築してまで作り、フリーランスという仕事・生き方を伝えているのはなぜか。

「仙台フリーランス30万人計画」を進めている理由は?

そういったことをはじめとして、アローズについて、そしてふじもんさん自身についてもお話を聞かせて頂きました。

コ・ワーキングスペース「アローズ」オーナーのふじもんさん

 

早速お伺いしたいのですが、そもそもフリーランスってどういう人のことを指すのでしょうか?

私はフリーランスの定義をすごく広くしています。

いわゆる個人事業主だけではなくて、「自分で商品・サービスを提供している人」で、1円でもそこから価値を提供いている人はフリーランスだという言い方をしています。

(それ一本で仕事をしている)本業の人もフリーランスですし、会社で働きながら、週末にブログやライターとして仕事をして、副業のような形でしている人もフリーランス。自分で稼いでいる人、自分の商品を持っている人がそうだと考えています。

また、フリーランスとは自分の頭で考える人だと考えています。その逆は「与えられた仕事をこなすだけの人」。

フリーランスは主体性がないとできません。

自分のまわりに主体性ある人を増やしたいと考えています。主体性ない人って話してもつまらないんで。

大手企業で働いていた時も、30代・40代の社員と話をしていても憧れなかったのです。飲み会で「できない」理由ばっかり聞かされて、「もっとシンプルに楽しもうよ」と思っていました。

明るい南側の窓と部屋の中心に椅子があります。

 

ー 次に、ブログやツイッターで提唱されている「仙台フリーランス30万人化計画」についてお伺いさせてください。

ー ぶっちゃけたことを質問しますが、30万人が全員フリーランスになっちゃったら、どうなってしまうのだろうと思うのですが・・・もちろん先ほどおっしゃった定義でのフリーランスであれば納得いくのですが。

2020年にカナダとアメリカでは、労働人口の50%がフリーランスになるといわれているんですよ。

それを考えると、仙台で30万人というのはそこまで非現実的な数字じゃないと思うのです。

 

ー なるほど。そう考えるとそうですね。では、30万人のフリーランスが仙台にうまれることによるメリットは何なのでしょうか?

いろいろな角度から考えたのですが、大きくは2点あります。

ひとつは、単純に自分の商品やサービスを作ることが楽しいということ。

生きていく中で楽しみがあるというのはすごく重要なこと。シンプルに「人生楽しみましょう」というメッセージが込められています。

もうひとつは、今どこでも宮城の中小企業は人手不足。

事業を拡大したくても人がいなくてできない。採用しても若い人は辞めてしまう。今の若い人は続かない。そういう声を聞くことが多いです。

また、20代の自分の感覚では一つの会社で長く続けるという感覚はほぼありません。就職というよりは、案件ごとに自分が関わりたいことを関わっていくという方が健全な気がします。

企業としても案件ごとにフリーランスとタッグを組んで仕事をした方が人手不足で悩むことはないのではないかと思います。

笑顔を絶やさず真剣に話してくださいました

 

ー ドラマや映画を作るやり方みたいですね。

分業という観点ではそうですね。

(中小企業の)悩みって、人手不足と集客をどうしたらいいかの2つだと思うのです。

集客で言えばSNSや記事を書いたりなど比較的な20、30代のフリーランスが得意な部分です。そういうところを協働していければ企業にとって痒いところに手が届くようになるでしょう。

まとめると、仙台フリーランス30万人化計画を通して「主体的に働くとシンプルに楽しいよ」というメッセージを伝えることと、仙台市における人手不足の解消をしていきたいですね。

フリーランスのDIYブロガーの方と手作りしたテーブル。

 

ー ありがとうございます。次にそのように考えるようになったきっかけを教えてください。

大手企業で仕事していて東京に4年半いました。

入社前から個人で仕事をしたいなと思っていたのですが、具体的に何をやっていいか分からなかったのです。

そこで一回会社を辞めて、オーストラリアに行ってみたら、個人で仕事をしている人がけっこういたのです。

それが当たり前のような文化で、どんなちっちゃいビジネスでも自分で作っていくという人達を見て、「自分もやりたいな」と思うようになりました。

 

ー オーストラリアを選んだ理由は?

最初はフィリピンに行ったのです。フィリピンは英語をブラッシュアップするには最も良いところだと思います。

オーストラリアを選んだのは奥さんも一緒に行くので、安全なところが良いと思っていたのです。

実は18歳の時に2週間オーストラリアに行ったことがあってすごく安全だったので、オーストラリアにしました。

最初は「世界一住みやすい街」と言われるメルボルンに行ったのですが、その時すごく朝晩が寒くて。体調を崩してしまったのでメルボルンは合わないと思ってシドニーにしました。

ひとつ前の写真と反対側のアングルから。

 

ー 子供のころの体験が影響を与えたということはありますか?

私はプロサッカー選手になると思っていました。全国出場もすることはできました。毎回プロサッカー選手になる人が出ていて、私のすぐ上は香川真司選手だったのです。

高い目標を立てて、それを達成する為に淡々と毎日練習する。こういうことを学べたのはサッカーからで、それが今も活きています。

ただ、実は高校の時に少しプロになるのは難しいかなと思っていました。香川選手がプロに入ったのですが最初は活躍できなかったので、それを見て「あの人が無理だったら自分も無理だ」追い打ちを掛けられてしまったのです。

でも、大学に入ってからもサッカーをしていたのですが、その時香川選手が活躍し始めて。それを見て「自分もいけるな」と(笑)

その時に就活をしていたのですが何か違和感しかなくて「何か違うな」と思って、就活を辞めてサッカーの練習に集中することに。

私は諦めが悪くてアグレッシブなので北から南まで全部のプロテストを受けようと思いました。それでだめなら海外に行こうと思っていたのです。

でも運が悪いのか良いのか分からないのですが、テスト前日にじん帯を切ってしまって・・・。それでスパっと諦めたのです。

そして、プロサッカー選手になれないなら経営者になろうと。一週間くらいで決めました。

 

ー その後就活はされたのですか?

就職した大手企業の面接で「3年で辞めます! 起業するので」と言いました。

落ちたと思ったのですが受かっていました(笑)。

結局そこには3年ではなく4年半務めました。

ふじもんさん自慢のキッチン。食に関するイベントも開催するそう。

 

ー それではコ・ワーキングスペース「アローズ」についてお伺いさせてください。もうオープンはされているのですか?(取材は2019年3月28日)

オープンは4月1日です。

でも、今日の時点で12、13人くらいの方にお申込みいただいています。

オープンする前から、中もそろっていないうちにお申込みいただいているので、コンセプトに共感している方に来ていただいたのだと思います。

ツイッターからの申し込みがほとんどです。

なお、会社員の方が3割。フリーランスが7割です。

 

ー 会社員の方も申し込まれているんですね。

はい。平日仕事の後や土日に来るそうです。

また、フリーランスの構成も面白いなと思っています。

多いのはライターです。イラストレーターもいます。カウンセラー、そして特殊な仕事の人もいます。

会計事務所に勤めていて、独立を考えている人も来ます。

 

ー 「アローズ」のコンセプトとはどういうものなのでしょうか?

仙台にはコ・ワーキングスペースが新しいところも含めると28か所くらいあります。

仙台市自体が国家戦略特区で起業支援が活発で、コ・ワーキングスペースがたくさんある街なのです。

だから、起業家向けのコ・ワーキングスペースが多くて、あとは学生向けもある。でもフリーランス向けのコ・ワーキングスペースがなかったのです。

起業家は敷居が高く、学生向けはすでにある。フリーランス向けはないので、それを作ろうと思いました。

アローズに来てもらいたい人は、すでに社会経験を積んでいて、これから何かを変えたい・新しいことをやりたいと思っている人達です。

 

ー すでに会員になっている方が他のコ・ワーキングスペースではなく、アローズさんに来たいと思う共通する理由は?

横のつながりが欲しいという声が多い気がします。フリーランスの知り合いが欲しいと。

コ・ワーキングスペースだとすこし敷居が高いというのはよく聞きますが、「自分なんかが行っていいのだろうか?」みたいに思ってしまう人がいまして。実際に私も思ってました。

敷居を低くするために値段の設定もしていますし、その為にパーカーをいつも着ているんですよ(笑)

もしスーツを着ていたら今来てくれている人はいなかったかもしれません。

とはいえ、今「フリーランス最高!」という風潮はあるのですが、総合的な見せ方や仕事として必要な部分があると思いますし、それができていないと生活をしていくのも難しくなると思うんですよ。なのでフリーランスとして生き抜くための個人の見せ方だったり、今まで会社がやってくれた請求書などの書類の作り方など基礎的なことはアドバイスできるので、どんどんフリーランスという選択肢が当たり前になればいいなと思います。

キッチンをテーブル越しに。

 

ー アローズでふじもんさんがやりたいこととは?

「仙台フリーランス事務所」ということで、具体的にはホームページ作成、Web・映像プロモーション、執筆、プレスリリース、イベント企画・運営のような業務の案件をアローズで取って、ここに来てくれるフリーランスと一緒にやっていきたいと考えています。

ディレクターのような感じですね。

 

ー フリーランスになりたい人へアドバイスは?

色々な人から相談を受けるのですが、結論から言うと、アドバイスってできないんですよ。(笑)

だから、アローズを作りました。ここでなら選択肢を提示することができるなと。

コ・ワーキングスペースって本来はプログラミングならプログラミング、Web制作、ライターなど特化した方が良いのです。

それをあえてしなかったのは、何か新しく始めたいという時に「これとは合わないな」となった時に特化していると他の選択肢がないと思ったのです。

でもアローズに来れば色々な仕事をしている人がいるので、いろいろな仕事について知ることができます。

何をしていいか分からない人は、チャレンジの数と選択肢の数を知らないだけなので、ここに来て選択肢の数を知ってもらいたいなと。

アローズではプチ講座というのも毎月していきます。

いろいろな仕事をしている人の話が聞けるので、そういうのを聞きながら、自分に合ったものをやりながら見つけてもらいたいなと。

最初にやったものが天職とは限らないんです。

私もいろいろやって、今やっと3つに絞っているくらいです。以前は営業代行の仕事やお墓の仕事もしたことがあるんですよ。

また、今はネットでもいろいろな情報が取れるので、どんな選択肢があるかツイッターとかでいろいろと探したら、ということは言いますかね。

 

ー フリーランスにこれからなりたいという人におススメの本は?

もしドラですね。

大学生の時にサッカーのチームの監督兼選手だったので、ドラッカーのマネジメントの本を読んで活かしていました。

改めて今になって振返ってみると、本質的なところが大事だなと思いました。

フリーランスというと「自分のやりたいことを表現する」というイメージが強いのですが、それだけやっていると自己満なので、自分のやりたいことをやりつつ誰かの価値につながるものにしないといけません。

そう言うことを直庭させてくれる本です。

 

ー 宝物は何ですか?

考えたのですが、物欲とか全くなくて・・・。

今、この空間は今の私にとって一番大事なものです。

あと、椅子が好きなんです。

1Kの部屋に住んでいた時も5つくらい椅子を買ってしまって、ベッドを捨てたという経験もあります。

そういう意味で、このソファが宝物と言えますね。この記事を読んで椅子に座りに来てくれる人が出てきたらうれしいです。

宝物のソファ。

 

【まとめ】

「AIが人の仕事をどんどん代行していく」と言われている時代。

フリーランスという生き方は、単に就職しないというだけではなくて、主体性をもって自分で考えて仕事を作っていくというお話から、時代に合った生き方ではないかとお話をお伺いしながら感じた。

「仙台フリーランス30万人化計画」のメリットのひとつとして挙げられていた「シンプルに人生楽しみましょう」というメッセージ。

これは、仕事に対する考え方が「辛く厳しいもの」「お金を得る為の必要悪」から変わってきているのではないか。そのように思わされた。

実際、当ウェブメディアの取材先の皆さんはそのような感じで仕事をされていると実感している。自分の仕事が好きな人が本当に多いのだ。

AI時代だからこその生き方。

そんなことを取材終了後に考えさせられた。

ぜひ、20・30代の「これから自分で商品・サービスを作りたい」「何かをやりたい」という人は、アローズに訪れてみてほしい。

答えは教えてもらえなくても、きっと何かを発見できるはずだから。

 

(執筆: 鈴木)

 

アローズについての詳しい情報はこちらのツイートをご参照ください。

ひと:ふじもんさん
しごと:コ・ワーキングスペース「アローズ」運営
ところ:〒983-0043 仙台市宮城野区荻野町2-9-2 2F
サイト:HPTwitter

 

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鈴木貴之編集長

投稿者プロフィール

「仙塩ひと・しごと図鑑」の編集長。

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